仕事には目的意識が必要だが、その設定を間違えるケースは割と多くある。例えば職場でよく耳にする業務効率化は、実は目的ではない。あくまでも目的を達成するための手段に工夫を凝らし、労力を減らすことである。同時にミスを減らしたり、最大限の成果を生み出すようにすることだ。これを目的としてしまうと、何のための業務なのか見失うことになる。
目的とは、あくまでもその業務を通してなにを生み出すのかということである。その目指すべきものを常に意識していれば、自分が何をすべきかを判断できるようになるだろう。さらに、モチベーションを高く維持できるのもこの意識を持ち続けることによるものだ。
例えば、仕事を単なる給料稼ぎのための手段と捉えると、いくら多くの報酬を得られたとしても、満たされない部分がでてくるだろう。けれども、仕事に対して情熱が生まれれば、モチベーションは高く維持できる。さらに仕事のクオリティに関してもこだわりを持つと、意識に差が生じる。より良いサービスを提供したり、細やかな配慮をするといったことは、目的意識を持たなければ生まれにくいものだ。目的が自分の利益であるならば、そのようなサービスは余計な作業にはなたない。
特にクリエイティブな業務であれば、新たな発想を得るためにも、適切な目的意識を持つことは有効だ。このような意識を職場内に浸透させるためには、まずリーダーが手本を示す必要がある。そして、その目的のために指導や教育をすることで、メンバーも自然と目的を持って仕事に取り組むようになるだろう。